緑の学校 その

鎌倉の紅葉 ――卒業遠足――

 

 

 

12月4日、月曜日、晴れのち曇り。

「緑の学校」では、この1年間、鎌倉の山、海辺、湿地などへ出かけて、

自然を観察してきましたが、今日はその最終回です。

ともに学んだ仲間とともに、紅葉のピークを迎える「獅子舞・天園ハイキングコース」へ、

卒業遠足に出かけました。

 

 

史跡永福寺跡で、今日歩くくコースの見所を聞きます。

 

 

ハイキングコースに入り、二階堂川の源流を遡ります。

 

 

オリヅルシダ、ノコギリシダ、ジュウモンジシダ、リョウメンシダ等々、このあたりはシダの宝庫です。

ここを越えると・・・・、

 

 

 

見えてきました、燃えるような紅葉!

今年の鎌倉では、2度の台風によって、潮風でやられてしまったモミジも多いのですが、

獅子舞の紅葉はみごとです。

 

 

山の上からの眺望。コナラも黄葉しています。

 

 

お昼を食べた後、尾根道を下ります。

 

 

朝からよく歩いたので、みなさん少々疲れてきた頃かと思いますが、

フユイチゴのかわいい実を見ると、元気がでますね。

 

 

今年の「緑の学校」の最後を飾ってくれたのは、ヤクシソウ。

 

「『緑の学校』の修了は、自然に親しむ生活のはじまりです」

本年度の「緑の学校」を締めくくる、講師の言葉でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

源実朝の『金槐和歌集』の花と緑

 

 

11月20日、月曜日、晴れ。

今日は、湯浅先生の本年度最後の講義です。

鎌倉幕府3代将軍、源実朝が編纂した『金塊和歌集』をとりあげ、

歌集が生まれた背景や、歌から読み取れる鎌倉の古環境をたどりました。

 

 

鎌倉・室町・江戸幕府を通して、39人の将軍がいるなかで、歌集を編纂したのは源実朝ただ一人。

世界的にも稀有な例とのことです。

湯浅先生のお話は、『金槐和歌集』成立の背景からはじまりました。

 

 

若くして将軍の位につき、母・政子や周囲の人間に従わざるをえなかった人生。

そのことへの反抗と、周囲の反対を押し切って京からもらった嫁がもたらした京文化への憧れ。

『新古今和歌集』に父・頼朝の歌が2首入っていることや藤原定家の影響等々。

実朝が歌の世界にのめり込んでいった、背景や境遇を考えると、

鎌倉時代に生きた実朝のことが、とても身近に感じられます。

 

 

また、歌は当時の植生や地形を知るための一級の資料になる、というお話もありました。

〜鶴岡仰ぎてみれば嶺の松 こずゑ遥かに雪ぞつもれる〜

〜八幡山木たかき松にゐる鶴の はね白妙にみ雪ふるらし〜

〜梓弓磯べに立てるひとつ松 あなつれづれげ友なしにして〜

などの歌をとりあげて、その当時の鎌倉の古環境(古植生や古地形)をふりかえってみました。

 

金槐和歌集に詠まれた植物から、サクラ、マツ、ウメ、ハギ、ヤマブキなど、

実朝が愛でた大倉御所の庭の風情を想像し、実朝自身の人柄に思いをはせることにも面白さを感じました。

 

本年度の緑の学校は次回で最終回、自然観察「鎌倉の紅葉」です。

お別れ遠足を楽しみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

 

ネイチャートレイル 鎌倉―横浜

 

 

11月6日、月曜日、晴れ。

本日の緑の学校は、鎌倉から横浜へのロングコース。

鎌倉霊園正門前から広大な霊園を抜けてハイキングコースにはいり、

市境を越えて、「横浜自然観察の森」を訪れました。

 

 

モミジバフウの紅葉を見ながら、静かに霊園を抜けます。

 

 

ハイキングコースの手前。

「このあたりは『近郊緑地特別保全地区』に指定されている、特に良好な自然環境を有する地域で、

 後ろの深い緑の山は鎌倉の秘境と呼ばれる番場ヶ谷。谷底には、滑川に合流する吉沢川の源流があります」

という説明がありました。

 

 

ハイキングコースの入口で、林縁の植物を観察してます。

 

 

 

シロダモの花は1年をかけて、赤く熟すそうです。

 

 

ヤブコウジも赤い実をつけています。

「ヤブコウジ・スダジイ群集は、常緑広葉樹林の多い鎌倉らしい植生です」と。

 

 

小さな花の構造をルーペでのぞいたり、シダの種類を観察したり、野鳥の声に耳を澄ませたりして・・・、

 

 

ようやく市境に到着。

 

 

「横浜自然観察の森」で昼食を食べ、午後の観察はアオジの声からはじまりました。

 

 

ヘイケボタルの湿地では、種をつけたツリフネソウ、アサザ、アキノウナギツカミなどを観察。

 

 

今日の自然観察もそろそろ終了です。

近くの草むらでは、クサヒバリの音が聞こえていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

湿地の動植物 ――鎌倉中央公園――

 

 

10月2日、月曜日、曇り。

深まりつつある秋のなか、鎌倉中央公園で湿地の動植物を観察しました。

 

 

このあたりはもともと旧深沢村山崎地区の人たちが耕作していたところだそうで、

田畑のある里山の風景とともに、今では貴重な自然環境となった湿地が残されています。

 

 

観察に出かける私たちを見送るように、アオサギが飛来しました。

 

 

カツラの林には、メイプルシロップのような甘い香りがただよっています。

 

 

  

 

このあたりには毎年、ミゾソバとオオミゾソバとツリフネソウが咲き乱れるのですが、

どういうわけか今年はツリフネソウが激減していました。

 

 

よく似た植物の個々の特徴や見分け方を知ったり、

 

 

童心にかえってイナゴやバッタをさがし、虫の音に耳を澄してみたり、

 

 

 

ルーペをのぞいては、植物の造形やそこに秘められたしたたかな生き残り戦略に感嘆!

 

 

講師の先生のナビゲートによって、さまざまな角度から自然にアプローチし、五感で感じ、

堪能した一日でした。

 

今月は10月23日に、湯浅浩史先生の座学、

「源実朝の金槐和歌集の花と緑」があります。

お愉しみに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

初秋の鎌倉広町緑地

 

 

9月4日、月曜日、曇り時々雨。

後期の緑の学校は「鎌倉広町緑地」からスタートです。

 

 

午前中は、きはちの窪から反時計回りでうさぎ山の尾根道に出る周回路を歩きました。

 

 

 

 

 

 

 

下見の時は暑さを心配しましたが、この日、広町の草花たちはすっかり秋の装いです。

前夜の雨のせいでしょうか、しっとりと瑞々しく潤っています。

 

 

 

午後からは、御所谷方面の観察。

 

 

 

 

 

 

市民の方々の活動によって田んぼや畑が維持されているからこそ、

虫も、小動物も、植物も、人をも含めた里山の豊かな生態系が残されています。

 

 

観察会も終わるころ、大粒の雨がふってきて大エノキの下で雨宿り。

 

 

大エノキは実をいっぱいつけていました。

 

来月は鎌倉中央公園です。

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

緑の現状

 

 

7月3日、月曜日、晴れ。

 

豊かな緑と歴史の街、鎌倉。

その貴重な財産である緑を守るために、鎌倉市民はどのように行動し、

行政はどのような施策を行なってきたのでしょうか?

 

 

第5回の講座では、鎌倉の歴史風土や都市特性を振り返り、

今ある緑がどのように残されてきたのかを考えてみました。

 

 

鎌倉の緑も「昭和の鎌倉攻め」とよばれる宅地開発の波に、

のみこまれてしまいそうになった時期がありました。

 

 

緑を守るために地域住民や文化人が立ち上がった象徴的な開発反対運動が「御谷騒動」。

 

(もしも鶴岡八幡宮裏山が宅地開発されてしまったらというシミュレーション写真)

 

 

「鶴岡八幡宮と裏山の緑が一体になってこその神々しさです」、と講師。

このスライドを見ていた誰もが、

(この裏山の緑が失われなくてよかった・・・)

と痛感し、先人の努力に感謝したのではないでしょうか。

 

 

三大緑地をはじめ、

さまざまな人がさまざまな立場で携わって残った鎌倉の緑。

これからも大切にしていきたいですね。

 

これで緑の学校は夏休みに入ります。

鎌倉広町緑地、鎌倉中央公園、天園ハイキングコース、獅子舞・・・、

緑の学校は、後期も、この豊かな緑のなかに自然観察に出かけます。

楽しみにしていてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

海辺を歩く ――稲村ヶ崎――

 

 

6月12日、月曜日。

ニュースで「梅雨入りしました」と聞きましたが、

ラッキーなことに今日は晴れました。

本日の緑の学校は、稲村ヶ崎の潮風に吹かれながら海辺の自然観察です。

 

 

強い日射しや、温度変化、潮風にさらされるなど、

きびしい自然のなかで生き抜いている海辺の植物を観察しました。

 

 

ハマボッス                   ハマヒルガオ

 

 

ツルナ                     ボタンボウフウ

 

 

ラセイタソウ                  タイトゴメ

 

 

イワダレソウ                  ハマウド

 

 

稲村ヶ崎と七里ヶ浜の間に注ぎこむ音無川の河口を観察。

すぐ上をルート143が走っているとは思えないような風景です。

 

 

遠景に見える江ノ島。潮はどんどん引いています。

 

 

 

打ち上げられた海藻をひろって、稲村ヶ崎にもどりました。

 

 

午後からは海藻教室。

 

 

緑藻、褐藻、紅藻。30種近くの海藻を拾いました。

 

  

 

海藻押し葉の作り方も教わりましたので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

お疲れさまでした。

鎌倉ならではの海辺の自然観察、堪能していただけましたでしょうか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

緑のとの共生

 

 

6月5日、月曜日、晴れ。

本日の湯浅先生の講義は、「緑との共生」。

 

私たち人間はどのように緑とかかわり、どのような恩恵を受けてきたか。

 

緑の機能と役割を検証してみました。

 

 

 

緑が失われると、都市生活にさまざまな問題を引き起こします。

 

 

かつては人が手を入れながら茅場などに利用してきた「外山」。

そういう草原が失われたことは、生物多様性の上からもたいへん懸念される問題だということです。

 

 

 

日本の山々を席巻する勢いのモウソウチクのコントロールにも、いくつかの提言がありました。

 

 

 

 

 

「身近な緑は世界とつながっている」という湯浅先生の言葉が、印象に残りました。

 

次回の緑の学校は6月12日。

稲村ケ崎の海辺を歩きながら、海岸性の動植物や海藻を観察します。

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

新緑を楽しむ

 

 

5月8日、月曜日、晴れ。

この季節、鎌倉の山々は、燃えるような緑にあふれています。

今年度はじめての「緑の学校」の自然観察会は、新緑の生命力に包まれて、

佐助の住宅地〜佐助稲荷〜ハイキングコース〜源氏山公園を歩きました。

 

 

鎌倉らしい街の雰囲気を醸し出す独特の筑地塀。

 

 

そこに生える小さな植物の観察も楽しみの一つです。

 

 

崖地にはマルバウツギが満開。

 

 

洞門のまわりには、シダやイヌショウマ、ツルカノコソウ・・・。

 

 

佐助稲荷を経てハイキングコースへ。

 

 

 

緑の濃淡に染まるような1日でした。

新緑を堪能していただけましたでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 



緑の学校 その

鎌倉のサクラ

 

4月10日、月曜日、晴れ。

平成29年度の緑の学校がはじまりました。

第1回目のテーマは「鎌倉のサクラ」。

 

 

 

湯浅先生のお話は、「サクラ」の語源からはじまりました。

 

「サクラ」の語源は、戦前までは「サク(咲く)+ラ(等)」という説が有力でしたが、

今では、「サ(稲作の神)+クラ(宿るところ)」と考えられているそうです。

サクラの開花は、田起こしの合図。

歌って踊って酔いしれる「花見」も、もともとは稲の神様を喜ばせて豊作を願う

「予祝」としての意味があるそうです。

 

 

 

鎌倉を象徴するサクラは、オオシマザクラ系の八重桜。

なかでも最古の里桜「普賢象」は鎌倉発祥のサクラであると考えられるそうで、

鎌倉の古地図にも「普賢象山」という名が見つかっています。

その他、覚えておきたい鎌倉のサクラとして、日蓮ゆかりの「妙法桜」や「桐ケ谷」が

紹介されました。

 

 

 

 

後半は、スライドショー。

 

この日、段葛のソメイヨシノはほぼ満開でしたが、

ソメイヨシノが発見された経緯についてや

サクラの種類の見分け方についてのくわしい解説がありました。

 

来月は自然観察会。

鎌倉の新緑を楽しみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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