緑の学校 その

源実朝の『金槐和歌集』の花と緑

 

10月28日、月曜日、晴れ。

 

 

今日は、湯浅浩史先生の今年度最後の講義です。

 

鎌倉幕府三代将軍・源実朝が編纂した『金槐和歌集』に焦点をあてて、

実朝の人となりや置かれた立場、和歌集が成立した背景をたどりました。

 

 

実朝の京への憧れ、母・政子の反対を押し切った嫁選び、歌を詠みはじめるきっかけなど、

湯浅先生のお話を聞いていると、800年以上前の武家世界を生きた人物が、

今の時代にいてもおかしくない一人の青年として感じられました。

 

 

講義のなかでは、

 

〜我宿の籬のはたてに這う瓜の なりもならずもふたり寝まほし〜

 

という実朝の人柄を彷彿とさせるような歌の紹介があり、また一方では、

 

 

歌に詠まれた植物をとりあげて、当時の自然環境を分析したりしました。

 

たとえば、

 

〜八幡山木たかき松にゐる鶴の はね白妙にみ雪ふるらし〜

 

という歌からは、当時の八幡宮の山には背の高い松がしげっていたこと、

たかき松にとまることのできる鳥は、ツルではなくおそらくコウノトリであって、

その食性を考えると、周辺には田んぼなどの平地が広がっていたことなど

が読み取れる――というふうに。

 

「歌には当時の実景が詠まれており、それをつぶさに分析すると、

 当時の鎌倉の植生や地形などの自然環境を再現することができます――」

 

「緑の学校」にふさわしく、植物に焦点をあてた歌の楽しみ方を教えていただきました。

 

湯浅先生、今年度も興味深いお話をありがとうございました。

 

 

 

 

 


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